水中金属溶接・切断研修
講座の紹介
水中金属溶接・切断研修は、受講者に対して水中環境での溶接・切断に関する専門知識、実技能力および職業資格取得を目的として設計されています。特に石油・ガス産業、造船、海洋構造物の施工分野で求められる実務能力の育成に重点を置いています。
対象者
- 基礎的な教育を受けた作業用ダイバー(現場ダイバー)。
- 機械設備の取扱経験があり、基礎的な溶接を習得している作業者。
- 水中施工技術をさらに向上させたい技術者。
研修の目的
知識
- 水中および陸上におけるアーク溶接・切断の原理を理解する。
- 溶接装置の構造、多様な姿勢での溶接技術、及び溶接品質の検査方法を習得する。
- 水中作業における事故防止策と労働安全の確保方法を把握する。
技能
- 溶接・切断機器の操作と適切な保守点検を行える。
- 各種溶接姿勢(1F~4F、1G~3G)の実技を実施できる。
- 水中アーク切断および酸素アーク方式による水中切断を行える。
職業倫理・姿勢
- 水中作業における高い責任感、安全意識および規律を養う。
研修プログラム内容
パート1:陸上での基礎溶接・切断
所要時間: 80時間
- 被覆アーク溶接(SMAW)の基礎理論。
- 溶接継手の分類、母材と電極の基礎知識。
- 研磨技術、溶接・切断機器の安全な使用方法。
- 1F、2F、3F、1G、2G、3G の溶接実習。
- 陸上でのアーク切断および研削による金属切断。
パート2:水中溶接・切断(Wet Welding)
所要時間: 100時間
- 水中溶接(ウェット・ドライ両方)の技術概論。
- 特殊溶接棒の選定と使用技術。
- 水中作業時の安全電流設定方法。
- 1F、2F、3F、1G、2G、3G の水中溶接実習。
- 感電、低酸素、引火などのリスク評価と予防対策。
- 3G、T継手、フィレット溶接などの水中溶接実技。
- 水中アーク切断および酸素アーク切断の実習。
パート3:検定と評価
- 理論と実技の総復習。
- 溶接・切断の実技評価試験の実施。
- 評価に基づくフィードバック、技能向上指導および修了証の発行。
研修期間・実施形態
- 総時間:200時間(約25日間)
- 形態:講義(座学)と実技を組み合わせ、センター内および実際の水中環境での訓練を行う。
- 使用言語:ベトナム語(必要に応じて通訳を手配可能)。
- 開講条件:最少催行人数 8名/クラス。
修了証とその効力
本研修を修了した受講者には「水中金属溶接・切断研修修了証」を発行します。修了証は国内で有効であり、有効期限はありません。海洋施工現場や大手請負業者での実務において認められる資格です。
